老人ホーム・介護施設での服装|どんな服を用意すればいい?
コラム

「老人ホームに入居するとき、どんな服を持っていけばいいの?」とお悩みの方も多いでしょう。
老人ホームでの服装は、基本的に自由です。
いくつかの注意点はありますが、あまり深く考える必要はありません。
今回は『老人ホームでの服装選びのポイント』『老人ホームでの服装例』『持ち物チェックリスト』などを解説していきます。
この記事を読めば、老人ホームでの生活に必要な服を用意できるようになります。
目次
老人ホーム・介護施設での服装【ポイントは6つ】
老人ホームで着る服を選ぶポイントは、次の6点です。
● 服装は原則自由!お気に入りの服を
● 体の状態に合わせた服を
● 屋外で着る服も忘れずに
● 高価な服は持ち込まない
● 大量の服は不要!必要な分だけでOK
● 名前が書ける色・素材のもの
ひとつずつ解説していきます。
服装は原則自由!お気に入りの服を
老人ホームや介護施設で着る服装は、基本的に自由です。
長年着ていたお気に入りの服装で問題ありません。
また、新しく洋服を買い揃える必要がある場合でも、できるだけ好きな色やデザインのものを用意すると良いでしょう。
老人ホームでは、できるだけ今までと同じ生活を送れるように支援しています。
そのため、特別なものを用意するのではなく、できるだけ今までと同じような服装が望ましいです。
また、おしゃれに気を遣う方は、洋服を選ぶことが毎日の楽しみにもなります。
高齢者だから、老人ホームだからといって構える必要はなく、本人が好みそうな服装を持ち込みましょう。
体の状態に合わせた服を
体に麻痺や拘縮がある場合は、少々注意が必要です。
更衣しやすい伸縮性のある服装を選びましょう。
伸縮性のない服だと更衣の介助も難しくなり、更衣の際に服が破れてしまったり、怪我をさせてしまったりといったリスクも考えられます。
着脱しやすい服装は、更衣の際に体への負担が少なくなります。
また、麻痺があっても自分で更衣する方は、片手でボタンを留めづらいため前開きよりも頭から被る服が良いでしょう。
屋外で着る服も忘れずに
冬場でも防寒できる厚手のジャンパーやコートを用意しましょう。
老人ホームに入居すると多くの時間を屋内で過ごしますが、レクリエーションや病院の受診などで外出する機会もあります。
そのため、外出時でも寒くないような上着が必要です。
また、高齢者は肌寒く感じる方が多いので、春先や秋口の外出着として軽く羽織れる薄手の上着も用意しておきましょう。
高価な服は持ち込まない
老人ホームには、高価な服や思い入れのある服など、大切な服は持ち込まないようにしましょう。
もちろん、老人ホームでは入居者の衣類の取り扱いには十分注意しています。
しかし、乾燥機を使用することが多いため、長く入居していると服が傷みやすくなる可能性は否めません。
また、老人ホームは大人数の共同生活になるので、紛失の可能性もあります。
ただし、どうしても本人が持っていきたいと希望する場合は、無理に引き止める必要はありません。
もし高価な服の持ち込みを希望する場合は、破損や紛失の可能性を本人にも伝えて、よく話し合ったうえで慎重に判断しましょう。
大量の服は不要!必要な分だけでOK
老人ホームに持ち込む服の量は、多すぎないように注意しましょう。
多くの老人ホームでは、居室の広さは9畳ほどしかなく、収納スペースに限りがあります。
大量の服を持ち込んでも収納できないため、結局持ち帰ることにもなりかねません。
また、お気に入りの服を着回す方が多く、たくさん服を持ち込んでも不要になるケースが多いようです。
大量の服を荷造りして老人ホームまで持っていくのも大変ですので、必要な分の服装を用意していきましょう。
名前が書ける色・素材のもの
できれば白やグレーなど、ネームペンで記名できる色のものを用意していくと良いでしょう。
老人ホームでは多くの入居者が生活しているため、洗濯物が紛失する可能性があり、衣類には記名が必要です。
また、パイル生地の靴下なども名前が書きづらいので注意しましょう。
記名しづらい色や素材のものを持ち込む場合は、記名シールを利用するのも一つの方法です。
ただし、施設によっては記名方法が指定されているケースもあるので、入居前に老人ホームへ確認しておきましょう。
老人ホーム・介護施設での服装例
好きな服装で良いと言われても、なかなか老人ホームでの服装をイメージできない方も多いでしょう。
老人ホームでの服装をイメージしやすいように、実際に入居者がよく着ている服装を女性・男性別に紹介していきます。
女性の服装
上衣はポロシャツや長袖Tシャツなどを着て、その上にベストやカーディガンなどを羽織る方が多いです。
下衣はズボンの方が多く、スカートを履く方は少ない印象です。
色は、あやめのような淡い紫色や、グレーやベージュなどの落ち着いた色を好まれる方が多くみられます。
女性は高齢になっても、おしゃれに気を遣う方が多いようです。
男性の服装
上衣はポロシャツやトレーナーなどを着る方が多くいらっしゃいます。
肌寒さを訴える方も少なくないようで、カーディガンなど羽織りものを着る方も多くみられます。
下衣はジャージやスラックスの方が多い印象です。
色は、男性らしく黒やグレーを好む方が多く、あまり派手な色はみられません。
男性の場合は、動きやすさやリラックス感を重視する傾向があります。
老人ホーム・介護施設での服装【持ち物チェックリスト】
老人ホームへ持ち込む衣類には、主に次の8種類が挙げられます。
● 洋服
● ズボン
● 肌着
● 靴下
● パジャマ
● タオル類
● 上着・羽織りもの
● ブランケット・ひざ掛け
それぞれの適切な数量を紹介していきます。
洋服
女性はおしゃれを気にする方も多く、大量の服を持ち込んでしまいがちです。
しかし、お気に入りの洋服を優先して、5〜6着ほどに厳選しましょう。
ほとんどの場合、5〜6着ほどあれば着回しができます。
ズボン
洋服同様、5〜6着ほど持っていきましょう。
ただし、オムツを使用している方や時折トイレの失敗がある方は、もし汚れたときでも更衣できるように、2〜3着ほど多めに用意しておくと良いでしょう。
肌着
肌着は生地が薄く傷みやすいので、5〜10着ほどあっても問題ありません。
麻痺や拘縮がある方の場合、更衣する際に負担がかかる可能性もあるので、長袖の肌着には注意が必要です。
長袖の肌着を持っていく際は、伸縮性があり袖口のきつすぎないものが良いでしょう。
靴下
靴下も傷みやすいので、肌着と同じくらいの数を用意していきましょう。
靴下は紛失しやすいため、記名を考慮して白やグレーなど明るい色がベストです。
黒色の場合は記名できるような工夫が必要になります。
また、目の粗い生地は、履くときに足の爪が引っかかり剥がれてしまうリスクがあるので、できれば避けたほうが良いでしょう。
パジャマ
パジャマは3着ほどあれば十分でしょう。
ただし、普段パジャマを着ない生活を送っている方なら、無理に用意する必要はありません。
今までと同じ習慣を継続できるような寝衣を用意しましょう。
タオル類
入浴の際に使用するタオルは貸出の老人ホームが多いようです。
しかし、貸出の場合でも1〜2枚のバスタオルは持参しましょう。
バスタオルは夏場のひざ掛け代わりになったり、移乗時に担架のように使用したり、さまざまな使い方ができます。
また、フェイスタオルは日常的によく使うので、5〜10枚ほどあると良いでしょう。
上着・羽織りもの
屋内で軽く羽織れるカーディガンなどを2〜3着用意しておきましょう。
屋外で着る厚手のコートなどは1〜2着あれば十分です。
コート類はかさばるので収納できない可能性もあり、多く持っていかないようにしましょう。
ブランケット・ひざ掛け
高齢者は足元が冷える方も多いため、ブランケットやひざ掛けを用意しておきましょう。
屋内で日常的に使用するほか、レクリエーションや病院受診など外出時に必要です。
食事などで汚れる可能性もあるため、2〜3枚あると良いでしょう。
老人ホーム・介護施設での服装|よくある質問
老人ホームの服装に関する質問として、次の4点が多くきかれます。
● 寝たきりの状態で着る服装は?
● 老人ホームで夏服は必要?
● 介護服にしたほうがいい?どこで買う?
● 老人ホーム・介護施設ではどんな靴を履く?
ひとつずつ回答していきます。
寝たきりの状態で着る服装は?
寝たきりの方が着る服装は、前開きで伸縮性のあるものが適しています。
更衣の際、本人にかかる負担が少ないためです。
長時間にわたり布団を掛けることを考慮して、暑くなりすぎないものを選ぶと、なお良いでしょう。
また、リラックスできるゆったりした服装がベストです。
老人ホームで夏服は必要?
老人ホームの中は一年中適度な温度に調節されているため、基本的に夏服は不要です。
もし、お気に入りの服に半袖が多いという場合は、羽織れるものを一緒に用意しておきましょう。
介護服にしたほうがいい?どこで買う?
基本的に介護服は不要です。
介護服は高価なものもあり、無理して揃える必要はありません。
ただし、入居される方の身体状態によっては、通常の洋服では対応が難しいケースもあります。
もし介護服が必要になっても、量販店で購入できるもので代用できないか、工夫してみましょう。
老人ホーム・介護施設ではどんな靴を履く?
スリッパは転倒のリスクがあるため原則禁止です。
革靴も履きづらく滑りやすいので避けましょう。
老人ホームでは、スニーカーや柔らかい素材の介護用シューズを履いている方が多いようです。
老人ホームで着る服はお気に入りのものを!体の状態に合わせて選びましょう!
では今回のまとめです。
老人ホームでの服装のポイントは次の6つ。
● 服装は原則自由!お気に入りの服を
● 体の状態に合わせた服を
● 屋外で着る服も忘れずに
● 高価な服は持ち込まない
● 大量の服は不要!必要な分だけでOK
● 名前が書ける色・素材のもの
これらのポイントを意識すれば、老人ホームの服装が選びやすくなるはずです。
ただし、麻痺や拘縮がある場合は、伸縮性のある更衣しやすい服装を意識しましょう。
老人ホームで着る服だからといって、あまり難しく考える必要はありません。
できるだけ今まで通りの生活が送れるよう、お気に入りの服を持っていきましょう。
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